武道を続けてこられたK様が、ある日当院にいらっしゃいました。お話を伺うと「正座をしようとすると、膝の内側がじわーんと痛くて、座れるかどうかすごく怖いんです」とのこと。
居合の稽古では、袴捌きをして左足から突く動作が基本。でもその時に膝に痛みが走るため、稽古に集中できなくなっていたそうです。「何回か座っているうちに慣れて痛みは和らぐんですけど、最初が本当につらくて」という言葉からは、長年続けてきた武道への情熱と、それを妨げる身体への不安が伝わってきました。
詳しく動きを確認すると、K様は股関節が内側に入る癖があり、外重心で体重を受けていました。そのため膝の皿が外に引っ張られ、内側の組織に負担がかかっていたのです。さらに膝を曲げる時、股関節ではなく膝だけで動作を行っているため、膝に10割の負荷がかかっていました。
そこで当院では、まず膝裏の筋肉を動かすエクササイズから開始。つま先を内外に動かしながら、膝下を内側に戻す練習を繰り返しました。次に前ももの内側にテンションを入れる動きで、本来使うべき筋肉を目覚めさせていきます。
さらに重要だったのが、足裏の感覚を取り戻すこと。K様は「自分でまっすぐしているつもりでも、周りからガニ股だと言われる」とおっしゃっていました。これは足の縦幅・横幅の感覚がずれているサイン。縦揺れ・横揺れのエクササイズで、ご自身の足幅を脳に再学習していただきました。
そして居合特有の動作への対応。膝立ちから正座に移る時、まず股関節を後ろに引いてから膝を曲げる練習を。こうすることで、股関節と膝で痛み分けができ、膝だけに負担が集中しなくなります。「これなら座れます」とK様の表情が明るくなった瞬間でした。
施術後、K様は「左足がとても軽いです。膝の内側の痛みもなくなって、ふくらはぎが使えている感じがします」と笑顔を見せてくださいました。
身体の使い方を変えることで、長年の癖から解放され、再び稽古に集中できる日々が戻ってきたのです。
白山市、松任、野々市から多くの方にお越しいただいています。身体の使い方でお悩みの方は、お気軽にご相談くださいね。